住まい造りの進め方

How to Proceed with House Making

まずは、家を建てたい・こんな家にしたい、と思うことが、住まい造りの第一歩です。
そこに住みたい人が主役です。私たちは脇役です。

STEP1 家族や友人と考える

家族や友人と住まい造りについて話をしてください。あんな家がいい、こんなスペースが欲しい、庭にはこんな木を植えたい、など何でも良いです。住まい造りに向けて気持ちが高まりワクワクしてきたら、その時が住まい造りの始まりです。

STEP2 専門家に相談する

設計士、工務店、大工さんなど住宅に関する仕事をしている人に連絡を取ってみましょう。もちろん、私たちも皆様の連絡をお待ちしています。

具体的にどこにどういう家を建てたいなどの話は後回しで構いません。一度、会って話をしてみて、住まい造りに関するいろいろな話を聞いてみてください。設計士が10人いれば10通りの話が、工務店に10社行けば、更に10通りの話が聞けるはずです。ハウスメーカーの住宅展示場に行ってみるのもいいかもしれません。

そして、信頼のできる人と出会えたら、自分の住まい造りに対する思いを伝えてください。どんな些細なことでも伝えてください。その人が今までに建てた家を見せてもらえるかもしれませんし、すぐに図面が出来上がってくるかもしれません。

STEP3 足を運び、学ぶ

住まい造りについて勉強してください。勉強といっても、専門用語を覚えたり、構造計算を練習したりするわけではありません。住まい造りは選択の連続です。土地選び、家の大きさなどのスケールの大きなことから、照明器具、洗面所の蛇口まで、本当に様々なことを決めなければいけません。私たちは、使い勝手、耐久性、見た目など総合的に判断していろいろな提案をしていきますが、やはり最終決定は住む人の意見です。ですので、ご自分の判断の幅を広げるためにも、いろいろな家を見て回ったり、いろんな人の話を聞いたりしてみてください。きっと、住まいに対するイメージが膨らんでくると思います。

STEP4 思いを伝える

住まいに対する思いを設計者に伝えてください。住まいに対する思いを受け取った私たちが、大まかな設計である基本計画をします。大まかといっても、この時点で、家の大きさや間取り、窓の位置や高さ、トイレやキッチン等の設備など、たくさんのことを決めます。そして、何度も打ち合わせを重ねます。途中で、「やっぱりこうしたい」と、希望が変わってくるかもしれません。思っていることは全部伝えて、納得するまで話し合ってください。納得できる住まい造りができると判断できたら、設計契約を結びます。契約のタイミングは会社や設計士によっていろいろです。基本計画の前のこともあります。ハウスメーカーは実施設計まで無料でやっているところもあるようです。いずれにしても、納得できるまで話し合いを重ねてから、契約しましょう。

STEP5 金額決定、契約締結

基本計画が終わると、実施設計をし、工事金額の見積りをします。見積もりをするためには基本計画よりも詳細な実施設計をする必要があります。ここで、材料や設備の選定、屋根材や外壁の素材など、見積もりに関係するものを決めていきます。たくさんの希望を込めて設計しているのですから、金額も自然と膨らんでいき、予算を超えた見積もりが出来上がることも多くあります。そして、譲れないところはなるべくそのままに、削れるところを削って、予算と見積もりの折り合いがつくまで、変更、見積もり、を繰り返し、工事金額が決まります。工事金額が決まったところで、工事請負契約を結びます。

STEP6 法的審査を受ける

建築する内容が決まったら、建築確認申請をします。建築基準法に基づき、建築計画が建築基準法令や建築基準関係規定に適合しているか、審査してもらいます。あくまでも法令に適合しているかの確認作業なのですが、伝統的工法にとっては高いハードルとなることもあります。例えば、茅葺きの屋根は非常に断熱性能が高く、素材も土に還る非常に優れた材料なのですが、建築基準法の下での新築は不可能に近いのです。また、伝統的工法の代名詞のようになっている「石場建て」の家を建てようとすると、超高層ビル並みの構造計算書を提出しなければならない場合もあります。もちろん、建築確認申請のハードルが上がれば費用が増えてしまうこともあり、工法の検討の際には、これらの費用の事も含めて検討をする必要があります。

STEP7 工事を進める

建築確認済証の交付を受け、工事日程を調整したら、いよいよ着工です。まず、地鎮祭を行います。それから、基礎工事を進めながら、構造材となる木材の加工をしていきます。構造材の加工が終わると、棟上げです。棟上げが終わると工事が一気に加速していきます。屋根工事、土壁工事、外壁工事、電気工事、設備工事、・・・・それぞれの業者のみなさんと打ち合わせをし、連携して工事を進めていきます。

STEP8 完成、
住まい造りの開始

完成引渡しの後、登記をして新しい家での生活が始まります。新しい生活の始まりは、幸せな住まい造りの始まりでもあります。きっと、住んでみて初めて気づくこともあると思います。私たちも定期的に雨漏りやその他の不具合がないか点検に伺いますが、住んでみてから何か気づいたことがあれば、お気軽にご連絡ください。皆様の幸せな住まい造りに参加させていただくことが、私たちにとっても幸せなことなのです。