
一昨日より、ブロック造の倉庫の解体をしております。
天井の鉄筋が錆びてむき出しになっています。
これは「コンクリートの中性化」という現象が原因です。
コンクリートは時間がたつと、アルカリ性から徐々に中性に変化していきます。
アルカリに守られていた鉄筋は、中性化の進行とともに錆びていきます。
このとき、鉄筋は膨張し、錆が鉄筋とコンクリートの付着をはがしてしまいます。
一般的な対策としては、コンクリートの厚さを大きくして、鉄筋が深い位置になるようにします。
コンクリートは鉄筋なしでは、もろくて構造としては使えませんので、コンクリートの中性化による鉄筋の腐食の問題はとても重要なのです。
鉄筋コンクリートも絶対安全とは言い難い材料です。
解体前に、倉庫の片付けをしていたら、倉庫の裏に大きな木の塊を発見しました。
重くて持てなかったので、転がしてみると・・・
うすでした。
虫たちの住処になっています。
その横に立てかけてあった板を持ち上げると・・・
ボロボロ崩れて持てませんでした。これがベニヤの成れの果て。
接着剤がはがれたら、ペラペラですぐ腐れます。
一緒に写っているのはベニヤじゃない普通の板です。目立った腐れはありません。
こんなのに頼って家建てたらいかんなぁー、と思い知らされます。
それにしてもコンクリートの解体は簡単にはいきません・・・
そして発生したコンクリートのガラは、埋め立てるか、細かく砕いて(もちろんお金がかかります)リサイクルコンクリートの原料になるか。
なかなかやっかいです。
これが、木造なら、使える材料は再利用して、使えないのは燃やしてしまえばいいんですけど。
しばらくコンクリートとの闘いが続きそうです。