この半纏の後ろ姿、藤本君は僕の大工育成塾時代の後輩です。
その藤本君が2016年にFBで書いた記事です。
彼はこの熱意で、きっと今後の僕たちの業界を引っ張っていってくれることでしょう。
細かいところは気にせず(笑)、一気に最後まで読んでくださいm(__)m
きっと、彼の熱量が感じられるはずです。
↓↓↓
土壁。
そもそも土壁とは…
土でできた壁です。笑
竹を編んで、その上に土をつけていきます。
現在の新築住宅の外壁の殆どは、サイディング(デザインが豊富なセメント系のパネル)とか板金(ガルバリウム鋼板)とかモルタル(塗り壁)です。
部屋の中の壁でいえば石膏ボードの上にビニールクロス(普通の壁紙)とか和紙クロスとか漆喰や珪藻土(塗り壁)などです。
今、言った中のどれにも当てはまらないのが!
そうです、土壁です、土です、つちです。
土で壁をつくるのです。竹を編んだ下地(竹小舞、えつり)に土をべちょってくっつけていくのです!
昔は竹、土、砂 や木で壁をつくるのが一般的でした!
というより 身近にある材料がそれくらいしかなかったのでしょう。
現在は本当にいろいろな種類の壁がありますが、なぜこの昔ながらの【土壁】がいいのか?
まずはさらっとデメリットから笑
➀コストが高い (解決できない)
➁工期が長い (解決できない)
➂断熱性が低い (解決できる)
➃気密性が低い (解決できる)
以上
ではメリットは?
➀自然素材で化学物質を含んでいないので人体への影響がない。家の中の空気が汚染されない→24時間換気が不必要である。(シックハウス、化学物質過敏症などの心配ゼロ)
➁調湿作用に優れている
これは、夏の部屋の湿度が高い時(ジメジメ😩)土壁が湿気を吸ってくれます。→サラサラ
逆に冬の部屋の湿度が低い時(カサカサ😵)
土壁が湿気を放出してくれます。→過乾燥しない
部屋の中を常に快適な湿度に近づけてくれます。(あくまでも近づけてくれる程度)
➂蓄熱性に優れている
例えば、冬の昼間の陽射しを部屋の中へ取り込むと部屋がぽかぽか暖かくなります。蓄熱性が高い為に夜になっても部屋がポカポカ😊薪ストーブとの相性もバツグン
➃吸音、遮音性に優れている
➄消臭効果がある(嫌な匂いの吸着、分解)
➅土に還る→ゴミ(産業廃棄物)がでない
材料の製造、施工→住んでる間→家が寿命を迎えて解体されてゴミになるまで(ゴミになるというより土だから土に還るだけ、もしくは再利用もできる)の全ての期間で環境への負荷が極めて少ないです。ガチなエコです
➆防火性能に優れている(土なので当たり前ですが笑)昔は大切な家財や食材は土蔵にしまわれていましたですね。
➇見た目が良く、空気が良く、気持ちがいい。その空間にいると落ち着く。(リラックス効果)
➈材料費が安い!
といったように土壁には様々なメリットがあります。その中でもやはり環境への負荷が少ない、身体に害がないなどの理由が決め手だったようです。
断熱性、気密性の低さに関しては、家の外側に透湿性のある断熱材を入れてさらに通気層を設ければ解決できます。(コストがかかる)
よく土壁の家は寒い寒いと言われますが確かに寒いです!
でもそれは昔(断熱材もない時代)とまったく同じ様につくった場合であり、現在はそんなことありません。いい断熱材もたくさんありますし、現在の作り方と土壁を融合させれば環境に考慮し人にも優しい快適な家がつくれるのです。
個人的な意見としてはちょっとくらい寒い、暑いほうが身体も丈夫になるし良いと思います。
毎日空調設備の整った一定温度の超快適な家でくらしていたら万が一停電で電気がないとき、自然災害などで家がなくなった時に自然環境に慣れていなさすぎて生き残れなさそう😱
四季を肌で感じながら生活するのが良いのではないでしょうか♫
現在の住宅は過剰に快適性や利便性を求めていると思います。毎年新しい商品や製品が登場し使わなくなったらすぐポイ、翌年にはまた新商品が!
ゴミばかり増えている気がします😭
このままだと近い未来とっても深刻な環境問題が続々とでてきそうな気がしてなりません。
原点に戻って、良いものを大切に長く使うということを考えてみて下さい
土壁のお家はまさに原点回帰の家だといえます
食べ物や着るものだけでなく家も素材を選び長く大切に使うことが未来の人達の為にもなるのです
いいものは高価ですが、長い目でみれば結果的には安くなります。
30年しかもたない家を1500万円で買うか
100年もつ家を2000万円でつくるかです!!
これからもっと土壁や無垢の木などの自然素材でつくる家を増やしていくぞ〜〜と思った1日でした!
最後まで読んで頂きありがとうございました🙇
#木質資源フル活用
#fujimototraditionalcarpentry