
今日の深夜に屋久島に向けて出発します。
最初に屋久島に仕事をしに行くって聞いたときは、そんなことありえないって思ったけど、
現実です。
最初は棟上げまでをうちの会社でやって、それ以降は屋久島の業者に頼む予定だったんですけど、建主さんはどうしてもうちの会社でやってもらいたいと引かなかったらしいです。
そういえば、僕が所属する『建築工房悠山想』のことを話すのを忘れていましたね。
悠山想は木造建築全般をやっている設計事務所です。
個人住宅がほとんどで、設計事務所が大工を直接雇っているという珍しい形態みたいです。
ホームページにはいろんな写真が載っていますので、のぞいてみてください。
http://www.ab.auone-net.jp/~yuzansou/
悠山想がやってることは、100年ぐらい前にはごく当たり前にやられていた工法なんですけど、近年ではこのやり方で家を建てることは難しくなってきています。
ひとつは、ハウスメーカー中心の業界になってしまって、効率が最優先になってしまっていること。
ひとつは、法律が、(構造計算が難しい)伝統的な構法を排除して、(構造計算が簡単な)欧米由来の構法に優位な方向に変わっていっていること。
ひとつは、家を建てる人が、早い安い、に飛びつくこと。
ひとつは、家を建てる人が、100年後なんて考えていないこと。
土に還ることの無い、化学的な材料で覆いつくされた住宅が、今の日本にはあふれています。
早いし、簡単だし、大量生産できるし
そんな現状を考えると、世界遺産の島に、僕たちが、伝統的な構法で、100年はもつであろう住宅を建てに行くってことは、けっこう重要なことのような気がしてきました。
がんばってきます。
とりあえずは、夜中の材料を載せての運転が無事でありますように。