家の屋根に谷という部分があります。
屋根の向きが、90度変わるところで、入り込んだようになっている部分のことです。
逆に、出っ張ったように角度を変えている部分を隅棟(すみむね)と呼びます。
写真は、強風によって谷の瓦がずれて、雨漏りしてしまった部分の写真です。
上からだとわかりにくいですが、屋根の斜めの部分が交差しているので、瓦が葺けず、継ぎ目ができます。
ここは普通は、金属の板を敷いて雨の進入を防ぎます。
谷は、風が吹き込みやすいので、雨が瓦の下に入り込んだり、瓦がずれてしまったりと、気を付けないといけない部分です。
実は、瓦屋根は、瓦だけで雨を防いでいるのではありません。
ほとんどの雨は、屋根の傾斜によって流れていきますが、風が吹くと、瓦の隙間に水が入り込みます。
その入り込んだ水は、防水シートで防ぎます。
瓦がずれたり、無くなったりして、雨が直接防水シートに当たるような状態では、雨を防ぐことができません。
太陽光や雨風で防水シートがすぐに劣化して破れてしまいます。また、防水シートの継ぎ目からの浸入も考えられます。
「瓦の下に防水シート」の状態を維持することが重要なのです。
話が少し逸れました。
谷の周辺は、瓦の固定がしにくいのと、金属の板の腐食などで、雨漏りが発生しやすいのです。
みなさんも、谷にはご注意を。